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2010.10/17(Sun)

突発しいさな

小さい体でやたら喋る主張の強い奴。そして上下関係が厳しいはずの部活サッカーのわりにキャプテンである彼に向かって敬語で話す奴がいないというのも含めて、それが真田一馬の椎名翼の第一印象だった。東京選抜で初めて会った時だからもう13年前になる。


「結局、なにも変わんないよな椎名は」
真田は26歳に椎名は27歳になったが、やっぱり二人ともサッカーをしている。現役バリバリのプロフットボーラー。今年開催されたW杯にも揃って日本代表として出場した。
高校卒業からずっとレイソルに所属にしている真田は一人暮らしを始めてから一度も引っ越しをしていない。もともと物が少ない方なので部屋はどうやったてシンプルで真田自身は好きなのだが、椎名に言わせると「つまんねー部屋」になるらしい。それでも彼はリビングに置かれた黒の大きなソファだけは気に入っているようで、この部屋を訪れると真っ先に頭からダイブする。そういうところが中学のころから変わっていない。
「何その言い方。一馬のくせに生意気ー」
椎名は携帯をいじりながら不満の声を上げた。
ソファを占領されてしまったので真田は床に座りソファに寄りかかって雑誌をめくっていた。リーガ・エスパニョーラ特集に椎名のことが掲載されているので本人が真田に送りつけてきた代物だ。(実はアマゾンですでに購入していたとは本人に言えない)
「いや別にそれが悪いってんじゃなくて」
「悪いんじゃなくて?」
椎名がパタンと携帯を閉じた。スペインから一時帰国中の彼の携帯電話はさっきからうるさい位に鳴っている。
「前からさ、このインタビューでもそうだけど、ほんと俺様っていうか、椎名様ていうか」
「それ褒めんてんの?」
子供のころから女の子みたい、と褒められつづけている綺麗な顔がイラッとしている。案外、短気だ。
「褒めてるよ」
そう真田が告げると椎名は意外そうにふうん、とだけ言った。
「俺にはさ、ないからあんまり」
「何が」
うつぶせで寝転がっていた椎名が体を起こした。真田を足で挟むように座り直す。
「我の強さていうか自己アピールっていうか」
「ああ、そうゆうこと」
「意志がはっきりしてるし」
「・・・・・・。」
「だから俺、好きだよ、そうゆうところ」
真田が顔をあげたら、覗き込んだ椎名と目がしっかりと合った。
「今更かよ」
「・・・今思ったから言っただけだよ」
めずらしく、柔らかく笑っている。
「あーどうしよう。俺、お前のこと可愛くなっちゃったよ」
椎名が両手で真田の顔を挟む。
「首痛いから離せって」
「お前さ、これ以上俺をたぶらかしてどうすんの?」
にやりと椎名が笑って、真田の視界が暗くなった。
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